黒糖焼酎と料理

奄美黒糖焼酎とは何か?黒糖焼酎の特徴や飲み方など徹底解説!

2020.11.11

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焼酎は日本で親しまれているお酒の一つです。焼酎にはさまざまな銘柄がありますが、なかでも「奄美黒糖焼酎」は独特の風味からファンが多いといわれています。奄美黒糖焼酎とは、奄美群島で作られたサトウキビを主原料とした焼酎のことです。この黒糖焼酎は、一体どのようなものなのでしょうか。この記事では奄美黒糖焼酎の製造方法や特徴、おすすめの飲み方について解説します。

奄美の黒糖焼酎とは

黒糖焼酎

奄美の黒糖焼酎は、鹿児島県の奄美群島のみで製造が認められているお酒です。海・太陽・奄美の島々をイメージして作られた、独自の「奄美黒糖焼酎マーク」が目印です。また、5月の9日と10日は黒糖の語呂合わせで「奄美黒糖焼酎の日」となっています。奄美群島は豊かな自然に恵まれた土地で、サトウキビの産地として知られています。このサトウキビからとれる純黒砂糖と、米麹をあわせて作られたものが黒糖焼酎です。

黒糖焼酎はほかにはない、ほんのりと甘く優しい風味が特徴です。黒糖の甘い香りと米麹のコクが口いっぱいに広がります。黒砂糖を原料としているものの、後口はあっさりとしていて誰でも飲みやすく、焼酎に慣れていない人や女性にも人気です。

黒糖焼酎の歴史

そもそも黒糖焼酎はどのようにして誕生したのでしょうか。黒糖焼酎のルーツを辿ると、誕生のきっかけは「米不足」だとされています。もともと奄美群島では泡盛の製造が盛んに行われていました。しかし、戦争の影響によって米不足に陥り、泡盛の製造が難しくなってしまったのです。そこで、不足した米の代わりに黒糖を原料とした黒糖酒の製造が始まったとされています。

ただ、こうした工夫によって誕生した黒糖酒に、「税率」という大きな壁が立ちはだかります。奄美群島が日本に返還された当初、黒糖酒は麹を使用していませんでした。麹を使わない場合、日本の酒税法によって「スピリッツ」として扱われることになり、高い税率をかけられてしまうのです。戦後の経済負担が大きい奄美群島では、焼酎としての販売を希望する島民が続出しました。このような背景から政府は麹を使用することを条件として、奄美群島限定での製造を許可したのです。のちに黒糖焼酎は奄美群島の特産品として有名になり、多くの人に愛されるようになりました。

黒糖焼酎と他のお酒との違い

黒糖焼酎はほかの焼酎やラム酒と比べると、どのような違いがあるのでしょうか。まず、前提として黒糖焼酎はサトウキビから作られる、黒糖を主な原料としたお酒です。そもそも焼酎は原料を発酵させて、蒸留させる製造方法が基本となります。その発酵のためには糖分が必要であり、芋・米・麦などの麹の力を借りる必要があるのです。麹によって糖分を分解し、発酵を行います。ただ、黒糖には糖分が含まれているため、麹が必要ありません。したがって、黒糖焼酎はあくまでも焼酎と名乗るために麹を使っているのです。

なお、黒糖焼酎もラム酒もサトウキビを原料としている点が共通しています。黒糖焼酎とラム酒は原料の状態や度数などの細かい違いがありますが、最も大きな違いは「麹の使用の有無」です。黒糖焼酎は麹を使って発酵を行いますが、ラム酒はサトウキビの搾り汁や廃糖蜜を使って発酵させます。そのため、ラム酒は酒税法だとスピリッツ類に分類されるのです。また、黒糖焼酎の産地は奄美大島に限られます。したがって、ほかの地域で作ったお酒は黒糖焼酎と名乗ることができません。このような理由から、奄美黒糖焼酎は唯一無二のお酒といえるのです。

黒糖焼酎の特徴

黒糖

多くの人を魅了してやまない黒糖焼酎。一体どのような特徴があるのか、詳しくチェックしていきましょう。

#独特の風味
黒糖を原料にして製造されるため、独特のコクと甘みを楽しめます。黒糖の糖分ではなく、米麹を使って発酵を行うため、独特の風味が生まれるのです。焼酎によくある臭みが少なく、誰でも飲みやすいまろやかな口当たりが特徴です。

#栄養素が豊富
黒糖焼酎は味わいが豊かなだけではなく、栄養素も豊富です。ショ糖・ブドウ糖・果糖などの糖分だけではなく、カリウムやカルシウムといったミネラルやビタミンが多く含まれています。

#健康維持に役立つ
黒糖焼酎をはじめとした本格焼酎には、コレステロールを増やす作用を期待できるとされています。これにより、動脈硬化の予防につなげることができるのです。

黒糖焼酎の飲み方

黒糖焼酎にはたくさんの飲み方があります。ロック・水割り・お湯割などは温度や割り方の配分によっても感じ方が変わるため、さまざまなアレンジを試してみることがおすすめです。どのような飲み方があるのか、バリエーションを見ていきましょう。

#ストレート
黒糖焼酎の風味をダイレクトに味わいたいのなら、ストレートがおすすめです。まずは常温で柔らかな味わいを楽しみ、その後キンキンに冷やして飲んでみるのも良いでしょう。温度によって香りの立ち方が異なり、さまざまな変化を楽しめます。

#ロック
大きな氷と黒糖焼酎をグラスに注ぎ、ゆっくりとロックで味わうのもおすすめです。時間をかけて飲むことで氷が溶け、風味が変わってきます。氷で冷たくなった黒糖焼酎は味わいが増し、爽やかな喉ごしを楽しめるでしょう。

#お湯割り
お湯割りは黒糖焼酎のまろやかさを存分に引き出せる飲み方です。お湯割りは豊かな香りを堪能でき、心がほっと安らぎます。自宅でのリラックスタイムにもおすすめの飲み方です。

#水割り
水割りは硬水を使うと深いコクと甘みのある味わいに、軟水を使うと爽やかな味わいになります。使用するミネラルウォーターによって味わいが変わるため、自分好みのアレンジを楽しめます。

#ジンジャーエール割り
グラスにたっぷりのジンジャーエールと氷を入れて、そこに黒糖焼酎を注ぐスタイルです。ジンジャーエールで割ることで爽やかな飲み口になり、黒糖焼酎の強みを生かせます。夏やお風呂上がりにもぴったりな飲み方です。お好みでジンジャーシロップを加えてもおいしく仕上がります。

#牛乳割り
強いお酒が苦手な場合は、牛乳割りにするとマイルドな口当たりになります。黒糖焼酎を牛乳で割って好みで砂糖を適量加えると、まろやかで飲みやすい味わいになります。甘めのお酒が好きな人も満足できるでしょう。

#カクテル
南国で作られる黒糖焼酎は南国フルーツを加えて、カクテルとして楽しむこともできます。特にパッションフルーツやパイナップル、マンゴーなどとの相性が良くおすすめです。手軽にフルーツジュースを使うのはもちろん、生のフルーツを搾って加えるとより本格的な味わいになります。

黒糖焼酎の製法

黒糖焼酎はどのようにして作られるのか、気になる人もいるでしょう。細かい手順が異なる場合もありますが、一般的には以下の6つのステップに沿って製造されます。

#製麴
まずは「製麴」と呼ばれる作業が行われます。これは米に麹菌を振りかけ、デンプン質をブドウ糖に変えて麹を作るものです。麹の仕上がりによって焼酎の味が決まるともいわれており、非常に重要な作業となります。

#酵母
発酵に入る前に酒母と呼ばれる作業を行い、酵母を培養して大量に増殖させます。酵母は麹によって分解されたブドウ糖を発酵し、アルコールを生成する役割を担っています。

#発酵
発酵不良を引き起こさないよう、2週間のうち3回に分けて仕込みを行います。溶解した黒糖を加えたり、有機物や香味成分を生成したりします。

#蒸留
熱した液体を気化させて冷却し、再び液体にする蒸留を行います。蒸留方法は大きく分けて2つあります。まず蒸留器内の気圧を操作せずに蒸留する「常圧蒸留」、もう一つは蒸留器内の気圧を下げて低い沸点で蒸留する「減圧蒸留」です。このうち、どちらかの方法を使って蒸留を行います。

#熟成
仕上げに熟成を行います。なお、熟成の期間や方法は商品によってさまざまです。ステンレスのタンクを使う場合もあれば、素焼きのかめを使う場合もあります。この熟成によって味や香りが落ち着き、酒質が安定します。

おすすめの銘柄①里の曙

黒糖焼酎と一口にいっても、その種類は多岐にわたります。味わいや香りが大きく異なるため、自分好みのものを見つけましょう。黒糖焼酎のなかでも、おすすめの銘柄の一つが「里の曙」です。2017年より従業員がサトウキビを作り始め、一から作られた黒糖焼酎です。こだわりのある品質の良い黒糖が使われています。

里の曙は減圧蒸留が採用されており、雑味がなく軽やかな口当たりが特徴です。爽やかな風味で飲みやすく、多くの人に愛されています。また、三年貯蔵という長い期間をかけて熟成させることで、味わいにまろやかさと深みを生んでいます。

おすすめの銘柄②龍宮

龍宮は手作業に力を入れ、こだわり抜いて作られている黒糖焼酎です。奄美大島のなかで最も小さい酒蔵で、兄弟3人の手によって生産されています。手作業によって仕込まれるため生産数が限られている、貴重なお酒です。特に水・麹・米にこだわって製造されており、口に含むとキレのある味わいを楽しめます。舌のうえでまろやかな甘みが広がり、優しい香りを楽しめます。軽やかな喉ごしで、飽きのこない一品です。

おすすめの銘柄③れんと

見た目にもこだわりのある黒糖焼酎を探しているのなら、「れんと」がおすすめです。れんとは美しい海と空を連想させる、涼しげで透明感のあるブルーのボトルが特徴の黒糖焼酎です。れんとという酒名はゆっくり、ゆるやかという意味を持つ音楽用語の「Lento」が由来だとされています。

れんとは音響熟成という、独自の製法を用いていることが特徴です。これは熟成時、貯蔵タンクに一定の音響振動を加えるというものです。この音響振動によって酵母の熟成が促され、飲み口がマイルドになるといわれています。音楽のゆりかごによってじっくりと熟成させたお酒は、すっきりとして親しみやすい味わいです。また、酵母にこだわることで、独自の香りと味を生み出しています。アルコール臭が少なくまろやかな味わいは、焼酎初心者の人でも飲みやすくおすすめです。

奄美群島で黒糖焼酎を飲もう!

黒糖

奄美群島で生産される黒糖焼酎には、さまざまな魅力があります。黒糖焼酎は自宅で楽しむのはもちろん、現地で飲むこともおすすめです。奄美の豊かな自然と黒糖焼酎の味や香りがマッチし、ぜいたくなひとときを楽しむことができます。奄美群島に出かけるのなら、「THE SCENE」を利用するのも良いでしょう。心安らぐ奄美の地で、自然を感じながら黒糖焼酎を味わってみてはいかがでしょうか。

THE SCENE amami spa&resort
THE SCENE amami spa&resort

住所 : 〒894-1523 鹿児島県大島郡瀬戸内町大字蘇刈970
電話番号 : 0997-72-0111
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記事内容を体験するには、
奄美大島ウェルネスリゾート
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世界自然遺産奄美大島の最南端に位置する大自然に囲まれたウェルネスリゾートホテル『THE SCENE』。 自然の力で心・体・脳を浄化する「ネイチャークレンズ」がコンセプトに、全室ガラス張りのオーシャンビューの室内からは加計呂麻島を望む絶景を眺めることができます。瞑想、サンセットヨガ、SUPのプログラムも充実しており、ビーチやガーデンなど大自然の中で味わえる極上のウェルネス体験を通し、素敵な時間をお過ごしいただけます。

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